2025年には新築住宅に対し、省エネ基準への適合が義務化されます。
具体的には、冷暖房の電気代が削減できるよう今までよりも等級の高い断熱材が使われたり、HEMSを導入しスマートハウスにしたり、ソーラーパネルや蓄電池を導入しZEH(ゼッチ)を叶えたりといったことが挙げられますが、気になるのはやはり「じゃあ具体的に何が変わるの?」ということではないでしょうか?
今回は「省エネ義務化で変わること」をプロの目線からご紹介します。
最初に覚えておきたい3つの用語
HEMS(ヘムス)
「Home Energy Management System(ホームエネルギーマネジメントシステム)」の頭文字を取ったもの。家庭内のエネルギーを効率よく使うためのシステム導入を指す。
スマートハウス
1980年代にアメリカで提唱された考え方。家庭内の電気をシステム的に一括制御することを指す。HEMS(ヘムス)もスマートハウスの一種。
ZEH(ゼッチ)
net Zero Energy House(ネットゼロエネルギーハウス)の略。エネルギー収支をプラマイゼロ~収益のある状態にすることを指す。
断熱効果が向上=健康に暮らしやすい家に
低機密、低断熱の家に住み続けていると、無意識にたくさんのことを我慢しがちです。
「エアコンの冷房をつけているのに暑い」、「暖房をつけているのになかなか暖まらない」などなど、ストレスを感じたご経験のある方はわりと多くいるのではないでしょうか。
これは家が低機密、低断熱だから起きてしまうことなのですが、ひどい場合には家の中にいても熱中症になってしまうケースもありますし、エアコンの使用量が増し、電気代もかさんでしまいがちです。
逆に、高気密、高断熱の家の場合はどうでしょうか?
まず、エアコンの風でしっかり部屋が満たされるうえ空気が逃げづらいので、エアコンの使用も最小限で済みます。
寒い、暑いなどの我慢も軽減されるため、ヒートショックなどのリスクも回避しやすくなり、より健康に暮らしやすい家にすることができるのです。
過去のデータ(近畿大学岩前教授の研究室にて検証)のなかには、「高気密、高断熱の住宅へ引っ越したことでアレルギーが大きく改善した」という相関関係がわかるものもあります。
省エネ住宅はただ適温を叶えてくれるだけでなく、そこに住む人の健康を守ってくれる住宅なのです。
「節約しやすい家」を建て電気代をカット
省エネ住宅を実現するためには、レベルの高い断熱材が必要になってきます。
質の良い断熱材は、価格も高いためコストが今までよりも上がってしまうのですが、「省エネできる」ということは「電気代が安くなる」ということでもあるので、長い目で見ると無駄にはならず、ソーラーパネルや蓄電池などとうまく組み合わせ売電までたどり着くことができれば、むしろ収益を得ることもできるかもしれないのです。
他にも、家中の電気をLEDにしたり、安い夜間電力を利用してお湯を沸かすエコキュートを導入したり。工夫できることは盛り沢山。
そして省エネのための工夫はいずれも節約へとつながります。
通風、採光を計算し尽くすことで綺麗に過ごせる家に
みなさんは、空気の入れ替えを毎日おこなっていますか?
外の世界には花粉やPM2.5。片や部屋の中には菌、ウィルス、ダニ、ウィルス、二酸化炭素と、空気の入れ替えをしようにも悩ましいときもあるかもしれません。
とはいえ定期的に換気をしないと気分も悪くなってしまいます。
あらかじめ家を建てるときに通風、採光を計算し、風のとおり道を作ったり、日射条件を改善したり、窓の形、位置、大きさを工夫したりと、計算しつくして家を建てることで、より清潔に、より快適に暮らすことができます。
省エネ住宅で暮らしを豊かに
家づくりは今後、省エネ義務化にともないますます変わっていくことでしょう。
省エネ住宅について相談したいという方は、さいたま市の松永住宅へぜひともお気軽にお問い合わせくださいませ。